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『わからなくなってきました』 宮沢章夫 新潮社

これは決して人前では読んではいけない本です。
婆は数ページに1回プッと吹き出してしまいました。

エッセイ集なのでどんどん読めます。

日常の疑問から、限りない妄想、芋づる式に浮かぶ「例え」には笑えます。
客観的な部分と主観的な部分のバランスがよいと思います。
入り込んだと思いきや、突如我にかえるあたりがくどくなくてよいのです。

こんな人が近くにいたら、毎日お喋りしたいと思います。


ちょっとご紹介。

1.スポーツ中継でアナウンサーが「わからなくなってきました」と言うことについて掘り下げる。
筆者はこのセリフが出てきた時点で、アナウンサーは全てを放棄したのだと感じ、それでいいのか?と思う。
このセリフはスポーツ中継以外ではしっくりくるものが少ないということを、いろいろな場面に当て嵌めて検証する。

*道に詳しいことで自信満々かつ饒舌なタクシー運転手が道に迷う。

(以下、抜粋。)
運転手は黙り込んでしまった。そして彼は不意に言うのである。
「わからなくなってきました。」
なんだそれは。

*文学の世界でも検証してみる。

(以下、抜粋。)
閑かさや、岩にしみ入る、蝉の声。わからなくなってきました。
何を言っているのだこれは。だいたいこうなるともう俳句でさえない。


2.「胴上げの日常化」を提唱する。

(以下、抜粋。)
なにかあればすぐに胴上げ態勢に入る。家庭でもいい。子どもが食事の時、それまで嫌いだったピーマンを食べたとしよう。胴上げである。そんなにめでたいことが他にあるか。風呂が沸いたといっては胴上げをし、父か帰ったといっては胴上げをする。これで家庭は円満だ。


3.以前から気になっていた理髪店での問題についての考察。

(以下、抜粋。)
髪を洗うとき、理髪師の方は、「どこか痒いところはありませんか?」と訊くのが習わしになっているが、あれを正確にこたえられる人間が、世界中にいったい何人いるというのだ。


ま、こんな調子です。
ゆるゆるっとした本を読みたい時にオススメです。(^^)


<おまけ>
これも漢検のY子ちゃんからお借りしました。
Y子ちゃんの笑いのツボは、婆にとってもツボなのだと確信致します。









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